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前の節で見たように、粒子の速度に対応する物は、位置
の期待値の時
間微分
で与えられる。しかし、これは、以下に見るよ
うに、波動関数の波としての移動速度(位相速度)とは必ずしも一致しないこと
に注意しておく必要がある。
ポテンシャル
のときのSchrödinger方程式
に対して,
が解となるが,
はエネルギーを与えると考えられるので,
は,運動量を与えると考えられる.ところが,上の
の波としての進行速度(位相速度)は
となり,粒子の速度
の半分になる??
これは,上に述べたように、波動関数の位相速度とその波動関数の表す粒子の古典的な速度とが、必ずしも一致しないことを表している.
ここで,
のわずかに異なる波(
)を重ね合わせて見る.
より
即ち,
で
は最大となる.この点の移動速度は
一般に
は,波の群速度という.即ち,粒子の速度に対応するのは,位相速度ではなく群速度
である.
屈折の問題
図のように二つの媒質が接しているところに光が入射して,屈折した場合を考える.
古典論における屈折の説明:
粒子説では,2の媒質が光の粒子を押し返したために屈折すると考える.従って,光の速度は1よりも2の方が遅いということになる.波動説では,光の速度はこの逆で1の方が2よりも遅いということになる.
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実際の観測では,よく知られているように波動説を支持する結果が得られた.ここ
で得られる教訓は,粒子か波動かで,媒質中での相対的な速度の大小関係は逆にな
るということである.歴史的には、この事実が光は波動であるということの決定
的証拠であると考えられていた。それでは,電子のように,粒子的な性質と波動的な性質の両方をもったものについてはどうなっているだろうか.
1の領域でのポテンシャル
,2では
とする.1での運動量を
とし,
とする.1での波動関数は
2では,
即ち,位相速度は1よりも2での方が大である.屈折率
は
一方,粒子と考えると,
成分は不変と考えて良いから,
群速度については,
だから,
となり,粒子の運動速度と一致している.
問2-4:次式で定義される一次元空間中の波動関数について、下の問いに答えよ。ただし、
は正の定数、
も実定数、
である。
1. この波動関数が自由粒子に対する時間を含むSchrödinger方程式を満たしているこ
とを確かめよ。
2.積分を実行して、
、および、
の具体的な表現を求め、それが、波束を表しているこ
とを示せ。この波束の中心の運動、波束の形の時間変化について調べよ。
(Re
に対して
を使って良い)
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Charlie & Jiro
平成21年10月20日